インターネットが私たちの生活に欠かせない存在となった現代。
その基盤となる通信インフラの進化は目覚ましく、特に「光回線」は高速かつ安定したインターネット通信を楽しむために欠かせないものとして広く普及しています。
そんな光回線の原点ともいえるのが、NTTが提供を開始した「フレッツ光」です。
2000年代初頭、まだADSLやISDNが主流だった時代に登場したフレッツ光は、圧倒的なスピードと大容量通信を可能にし、インターネット利用のあり方を大きく変えました。
それから十数年の間に光回線は一般家庭にも浸透し、やがて「光コラボレーション(光コラボ)」という新たな仕組みも登場。
本記事では、フレッツ光から始まった光回線の歴史を振り返りながら、光コラボとの関係や違いについてもわかりやすく解説していきます。
フレッツ光が登場したのはいつ?
フレッツ光が登場したのは、2001年です。
NTT東西がフレッツ光のサービス提供を開始したことがきっかけとして、日本で一般向けに光回線の利用が広まっていきました。
光回線が普及する前の主流は、ADSL(非対称デジタル加入者線)やISDN(デジタル電話回線)といった、電話回線を利用したインターネット接続でした。
月額料金が比較的安く、当時としてはそれなりの速度が出ていましたが、動画や大容量データを扱うには限界がありました。
そこに登場したのが、光ファイバーを使った通信「フレッツ光」です。
最大100Mbps(当時)という圧倒的な通信速度と安定性を誇り、パソコンの使い方を大きく変える存在となりました。
とはいえ、最初の段階では、まだ限られた都市部やマンションのみでしか対応していませんでした。
工事の必要もあり、導入にはややハードルが高かったのも事実です。
それでも少しずつ利用者を増やして「高速インターネット=光回線」というイメージを定着させていったのが、このフレッツ光でした。
光回線が一般家庭に広がった過程
フレッツ光の登場から数年、最初は都市部の一部エリアに限られていましたが、2000年代後半から一気に一般家庭にも広がり始めました。
きっかけの一つとなったのが、NTTによる提供エリアの拡大です。
都市部だけでなく、地方の住宅地やマンションにも対応するようになり、工事のハードルも徐々に下がっていきました。
また、インターネットの利用目的も変化していきます。
当時はまだインターネットといえば調べものやメールといった使い方が中心でしたが、YouTubeの登場をはじめとする動画配信サービスの普及により、より高速で安定した回線のニーズが高まりました。
さらに、スマートフォンやWi-Fiの一般化により、家庭内で複数のデバイスが同時にネットに接続するようになったことで、通信の安定性や速度を求める声が増加。
これが光回線の需要を大きく後押しします。
一方で、競合サービスの登場も普及を加速させました。
KDDIが提供する「auひかり」や、ソニーネットワークコミュニケーションズの「NURO光」など、NTT以外の企業も光回線市場に参入。
それぞれが料金や速度、キャンペーンで競い合う中で、ユーザーにとっても選択肢が広がり「光回線」が一般家庭にも普及していったのです。
こうして、かつては一部の人だけの選択肢だった光回線は、今では多くの家庭で当たり前に使われるサービスになりました。
光コラボがの仕組みとは
フレッツ光と同じNTT回線を利用してサービスを提供している光コラボレーションモデル、通称「光コラボ」。
2015年、NTT東西が光回線モデルを利用してもらうことを目的として、他企業へ光回線サービスの卸売りをはじめたことをきっかけに生まれました。
「光コラボ」はNTTの回線網を借り受けてサービスを提供しています。
これにより、NTTと直接契約するのではなく、ドコモ・ソフトバンクなどと契約する形が広がりました。
光コラボの仕組みを簡単にまとめると、下記の形になります。
回線設備:NTT(フレッツ光)
契約や料金、サポート:光コラボ事業者(ドコモ、ソフトバンクなど)
つまり、光回線サービスはフレッツ光と同じですが窓口がNTTではなく、別の会社になるというのがポイントです。
光コラボの普及により、各社が独自の料金プランやキャンペーンを打ち出せるようになり、私たちユーザーはより自由に、条件の合うサービスを選べるようになりました。
ただ、サービスが増えた影響で『どのサービスが自分に合っているのかわからない』といった声もあり、光コラボの選び方がより重要になってきているのも事実です。
まとめ
本記事では、「フレッツ光」から普及していった光回線の歴史についてご紹介しました!
光回線の原点とも言える「フレッツ光」。
現在は、フレッツ光の回線を使ってサービスを提供している「光コラボ」の登場によって、さまざまな事業者が独自のサービスを提供する時代となっています。
みなさんは、数多い光回線サービスの中から料金やサポート内容を比較して、自分に合ったものを選んで契約するようにしてくださいね!
ここまでお読みいただきありがとうございました(^^)


